第01章
六爻とは何か
六爻の動的シナリオ読解
1. 本章の学習目標
本章を学び終えると、読者は次の内容を理解できるようになります。
- 六爻とは何か、そしてなぜ周易の卦象を基礎にした問事システムに属するのか。
- 六爻と梅花易数の違い。
- 六爻がなぜ具体的な問いを、より構造的かつ細密に分析する体系なのか。
- 六爻における六つの爻位、世爻、応爻、用神、六親、六神がそれぞれどのような基本作用を持つのか。
- 六爻がどのような問いに適しており、どのような現実判断を代替してはいけないのか。
- 六爻判断は卦名だけを見るものではなく、用神、世応、動爻、月日、旺衰、生剋冲合を総合して読むものです。
- 六爻は段階的に学ぶ必要があり、最初から断語の暗記に入るべきではありません。
- 六爻の価値は、具体的な問いの中にある主体、対象、関係、変化、時間傾向を理解する助けになる点にあります。
2. 六爻とは何か
六爻は英語では次のように表記できます。
Liu Yao
Six Lines Divination
Six-Line I Ching Divination「六爻」という名称は、六本の爻で構成される卦に由来します。
一つの六十四卦は六本の爻で構成されます。
上爻
五爻
四爻
三爻
二爻
初爻六爻体系では、この六本の爻は単なる卦象の一部ではなく、より細かな関係構造を与えられます。
六爻は一つの卦の中で次のことを分析します。
- どの爻が自分を代表するか。
- どの爻が相手を代表するか。
- どの爻が問われている事柄を代表するか。
- どの爻が動いているか。
- どの爻が月日から影響を受けているか。
- どの爻が生じられ、剋され、冲され、合されているか。
- どの爻が空亡しているか。
- どの爻が新しい力へ変化しているか。
- 事柄がいつ結果を生む可能性があるか。
したがって六爻は、「どの卦を得たか」だけを見るものではありません。具体的な問いを、分析可能な複数の関係点へ分解します。
それは非常に構造化された問事システムです。
3. 六爻と周易の関係
六爻は周易の卦象を基礎にしています。
用いるものは次のとおりです。
- 八卦。
- 六十四卦。
- 陰陽爻。
- 動爻。
- 変卦。
- 六爻の位置。
- 五行の生剋。
- 天干地支。
- 月建と日辰。
- 世応関係。
- 六親関係。
根本から見れば、六爻は周易の卦象システムから離れることができません。
しかし六爻は、『易経』の卦辞や爻辞を読むだけのものではありません。
さらに干支、六親、六神、世応、用神、月日旺衰などの規則を加えることで、判断をより細密にします。
もし『周易』原典が卦辞、爻辞、象義、時と位をより重視するものだとすれば、六爻は卦象を具体的な問事モデルへ発展させたものに近いです。
六爻は単にこう問うだけではありません。
この卦象は何を意味するのか。
さらにこう問いかけます。
この問いの中で誰が自分を代表するのか。
誰が相手を代表するのか。
どの爻が鍵なのか。
鍵となる爻は旺じているのか弱いのか。
動いているのか。
冲剋を受けているのか。
合に留められているのか。
いつ応事する可能性があるのか。
そのため六爻は、周易体系の中でも非常に実用的な占問方法の一つです。
4. 六爻と梅花易数の違い
六爻と梅花易数は、どちらも具体的な問いの判断に使えます。
ただし重点は異なります。
| 項目 | 梅花易数 | 六爻 |
|---|---|---|
| 核心特徴 | 象数による直観 | 細かな構造 |
| 判断重点 | 本卦、互卦、変卦、体用 | 世応、用神、六親、動爻、月日 |
| 風格 | 柔軟、速い、象を重視 | 系統的、細密、関係を重視 |
| 適する問い | 現在の傾向、速い判断、象意分析 | 複雑な問事、関係の細部、成否と応期 |
| 難度 | 入門が比較的速い | 規則が多く、学習難度が高い |
| 判断方法 | 卦象と体用の生剋を重視 | 用神の旺衰、生剋冲合、動変月日を重視 |
簡単に言えば、次のように理解できます。
梅花易数は卦象を用いて現在の情況を観察するものに近いです。
六爻は問いを役割、関係、力、時間へ分解して分析するものに近いです。
たとえば次のように問うとします。
この顧客は支払うだろうか。
梅花易数では、体用関係、本卦と変卦、卦象が通じているかを見ます。
六爻ではさらに細かく次を見ます。
- どの爻が財爻か。
- 財爻は旺じているか。
- 財爻は動いているか。
- 財爻は合に留められているか。
- 世爻は財を得られるか。
- 応爻は相手の誠意を示しているか。
- 月日が財爻を支えているか。
- いつ支払いが起こる可能性があるか。
したがって六爻は、より細部の判断に適しています。
5. 六爻はどのような問いに適しているか
六爻は、具体的で明確で、現実の対象がある問いに適しています。
たとえば次のような問いです。
仕事の問い
今回の面接に可能性はあるか。
この職位は自分に合っているか。
現在の仕事に変化はあるか。
このプロジェクトは進められるか。
上司との関係は緩和するか。
協力の問い
この協力相手は信頼できるか。
今回の交渉は成功するか。
相手には本当の意向があるか。
この契約は署名に適しているか。
協力の中に隠れたリスクはあるか。
財務の問い
顧客は支払うか。
このお金は回収できるか。
このプロジェクトに収益はあるか。
現在の財務圧力はいつ緩和するか。
今回の見積もりは成約するか。
投資、貸借、重大な財務判断に関わる場合、六爻は参考にとどまり、専門的な財務判断を代替できません。
恋愛の問い
相手は引き続きコミュニケーションを望んでいるか。
この関係にはまだ進展の余地があるか。
現在の矛盾は緩和できるか。
自分から相手に連絡すべきか。
関係の中の主な障害は何か。
失物、消息、結果待ち
物は見つかるか。
相手はいつ返事をするか。
申請は通るか。
試験結果は有利か。
待っている知らせは来るか。
このような問いでは、六爻は用神、動爻、応期を見ることができるため、構造上の強みがあります。
6. 六爻に適さないもの
六爻は細密ですが、すべての問いに適しているわけではありません。
適さない問いには次のものがあります。
あまりに漠然とした問い
たとえば次のような問いです。
私の一生はどうなるのか。
私は将来幸せになれるのか。
私は生まれながら富貴の命なのか。
このような長期的な人生構造の問いは、八字や紫微斗数などの命盤システムのほうが適しています。
現実の対象がない問い
たとえば次のような問いです。
宇宙は私に何を伝えたいのか。
今日は何となく聞いてみるが、何か示しはあるか。
六爻は具体的な問事に向いており、対象のない漠然とした質問には向きません。
同じ事柄を繰り返し問うこと
たとえば、同じ恋愛の問いを一日に十回聞くような場合です。
現実に変化がないなら、繰り返し起卦することで判断は混乱します。
専門判断を代替する問い
六爻は次のものを代替できません。
- 医療診断。
- 法律意見。
- 金融投資助言。
- 心理療法。
- 緊急安全判断。
- 契約審査。
- 専門調査。
- 個人の責任。
たとえば病気の進展を問う場合、六爻は象徴的な参考にとどまり、医師を代替できません。
法律紛争を問う場合、六爻は弁護士を代替できません。
投資を問う場合、六爻は金融分析とリスク管理を代替できません。
成熟した六爻の応用は、現実の境界を尊重する必要があります。
7. 六爻の基本構成
六爻判断でよく使われる核心概念には次があります。
卦象
六爻
世爻
応爻
用神
六親
六神
動爻
変爻
月建
日辰
空亡
生剋冲合
応期本章ではまず全体像を紹介し、後続の章で一つずつ展開します。
8. 世爻:自分または主方を表す
世爻は六爻の中で非常に重要な概念です。
多くの問事において、世爻は次を表します。
- 自分。
- 質問者。
- 主方。
- 現在の立場。
- 自身の状態。
- 自分がその事柄を受け止める力。
たとえば協力を問う場合、世爻は通常自分側を代表します。
恋愛を問う場合、世爻は通常質問者を代表します。
仕事を問う場合、世爻はその事柄の中での自分の状態を表します。
世爻が旺じていれば、通常、自分に力、主導性、または事柄を受け止める力があることを示します。
世爻が弱ければ、自分の力不足、受け身、または圧力を受けている状態を示す可能性があります。
ただし世爻の旺弱も機械的に判断できません。
用神、応爻、月日、動爻と合わせて見る必要があります。
9. 応爻:相手または外部を表す
応爻は通常、次を表します。
- 相手。
- 外部環境。
- 協力対象。
- 顧客。
- 競争者。
- 事柄のもう一方の端。
- 自分が向き合う対象。
たとえば協力を問う場合、相手は多くの場合応爻で見ます。
恋愛を問う場合、相手は多くの場合応爻で見ます。
交渉を問う場合、応爻は交渉相手を代表できます。
プロジェクトを問う場合、応爻は外部環境や事柄の反応面を表すこともあります。
世爻と応爻の関係は非常に重要です。
世応が相生するなら、自分と相手の間に支援や相互作用があることを示します。
世応が相剋するなら、双方に衝突、圧力、または立場の不一致があることを示します。
世応が相合するなら、牽連、関係、協力、または絡まりがあることを示します。
世応が相冲するなら、対立、変化、不安定を示します。
ただしこれらも単独では結論になりません。
さらに用神に力があるかを見る必要があります。
10. 用神:問われている事柄の核心
用神は六爻判断の中で最も重要な概念の一つです。
ここでいう「用神」は、八字における用神概念とは異なります。
六爻において、用神とは次を指します。
問われている事柄を代表する種類の爻です。
たとえば次のようになります。
| 問いの種類 | よく使う用神 |
|---|---|
| 財を問う | 財爻 |
| 仕事や職位を問う | 官鬼爻 |
| 試験や文書を問う | 父母爻 |
| 恋愛対象を問う | 財爻または官鬼爻。問いに応じて柔軟に判断する |
| 子どもを問う | 子孫爻 |
| 友人や同輩を問う | 兄弟爻 |
| 疾病や圧力を問う | 官鬼爻が病象や圧力象になることが多い |
| 消息や契約を問う | 父母爻 |
| 顧客の支払いを問う | 財爻と応爻をともに見る |
用神に力があるかどうかは、多くの場合、事柄の核心状態を決めます。
たとえばお金を回収できるかを問う場合、財爻が鍵です。
財爻が旺じて世爻を生じるなら、比較的有利な可能性があります。
財爻が弱い、空である、剋される、合に留められる場合、回収は難しくなる可能性があります。
したがって六爻判断は、世応だけを見ることはできません。
必ず用神を見つける必要があります。
11. 六親:問いを人事関係へ変換する
六親は六爻における関係分類です。
六親には次があります。
父母
兄弟
子孫
妻財
官鬼「六親」と呼ばれますが、実際によく使うのは五類で、世応などの構造と合わせて判断します。
六親は親族だけを表すものではなく、異なる種類の人事テーマを表します。
| 六親 | 基本的な意味 |
|---|---|
| 父母 | 文書、契約、消息、証明書、家屋、保護、年長者 |
| 兄弟 | 同輩、競争者、友人、共同、財の分配 |
| 子孫 | 出力、子ども、喜び、圧力の解消、製品、顧客体験 |
| 妻財 | 金銭、資源、顧客、現実利益、男性にとっての恋愛対象 |
| 官鬼 | 職位、圧力、疾病、規則、上司、女性にとっての恋愛対象 |
六親によって、六爻は一つの卦を現実問題へ変換できます。
仕事を問うなら官鬼爻を見ます。
お金を問うなら財爻を見ます。
契約を問うなら父母爻を見ます。
競争を問うなら兄弟爻を見ます。
製品、出力、圧力解消を問うなら子孫爻を見ます。
これが六爻の構造化の鍵です。
12. 六神:気象を補助的に観察する
六神には次があります。
青龍
朱雀
勾陳
螣蛇
白虎
玄武六神は、事柄の気象、性質、表れ方を補助的に判断するために使われます。
簡単に理解すると次のようになります。
| 六神 | よく見られる象意 |
|---|---|
| 青龍 | 喜び、順調、品位、よい知らせ |
| 朱雀 | 口舌、消息、文書、表現、議論 |
| 勾陳 | 停滞、牽連、土地、旧事、絡まり |
| 螣蛇 | 虚驚、疑い、複雑、幻想、不安 |
| 白虎 | 圧力、傷害、衝突、強烈さ、リスク |
| 玄武 | 隠れた事柄、暗中、曖昧、欺き、流動 |
六神は単独で吉凶を決めることはできません。
それらは用神、世爻、応爻に一種の「表れ方の気質」を加えるものに近いです。
たとえば財爻が青龍に臨むなら、財務機会が比較的体面よく、順調に見える可能性があります。
財爻が玄武に臨むなら、財務の中に隠れた要素、曖昧さ、不透明さがある可能性があります。
官鬼が白虎に臨むなら、圧力が比較的重い可能性があります。
父母が朱雀に臨むなら、文書、消息、コミュニケーションのテーマが明確になります。
六神は補助であり、核心ではありません。
核心はなお用神、世応、旺衰、生剋冲合です。
13. 動爻と変爻
六爻では、動爻が非常に重要です。
動爻は、事柄の中で現在変化している部分を示します。
一つの爻が動くと、別の爻へ変わり、変爻を形成します。
動爻は次を示すことがあります。
- 事柄が変化し始める。
- ある役割が主動する。
- ある要因が触発される。
- 関係が方向転換する。
- 事柄に発展や波動がある。
たとえば次のようになります。
- 財爻が動けば、財務テーマが動きます。
- 官鬼が動けば、職位、圧力、規則、病象が動きます。
- 父母が動けば、文書、契約、消息が動きます。
- 兄弟が動けば、競争、友人、共同、財の分配が動きます。
- 子孫が動けば、出力、製品、圧力を解消する力が動きます。
動爻は必ずよい、または悪いというものではありません。動いた後に誰を生じ、誰を剋し、何へ変わるかを見る必要があります。
用神が動いて世爻を生じるなら、通常は比較的有利です。
忌むべき爻が動いて世爻を剋すなら、圧力が大きくなる可能性があります。
用神が動いて回頭剋に化すなら、事柄は先に動いてから阻まれる可能性があります。
動爻が進神に化すなら傾向は強まり、退神に化すなら力は弱まる可能性があります。
これらの内容は後続の章でさらに説明します。
14. 月建と日辰
六爻判断では、月建と日辰を非常に重視します。
簡単に言えば次のとおりです。
- 月建はその月の気勢を代表します。
- 日辰はその日の力を代表します。
これらは卦中の各爻の旺衰に影響します。
たとえば、用神が月で令を得て、さらに日辰に生扶されるなら、通常その力は強いです。
用神が月日から剋され、冲破され、または空に臨むなら、力が不足する可能性があります。
月日とは現実の時間環境のようなものです。
同じ卦でも、異なる月日では爻の力が異なる可能性があります。
これも六爻が梅花易数より細かい点です。
六爻は卦象を見るだけではなく、時間の力が卦中の各爻へどのように影響するかを見ます。
15. 空亡:象はあるが一時的に実がない
空亡は六爻の重要概念です。
ある爻が空に落ちると、次を示す可能性があります。
- 一時的に実がない。
- 事柄がまだ落ち着いていない。
- 相手が状態に入っていない。
- 計画が実行段階に落ちていない。
- 情報が浮いている。
- 現時点では形になりにくい。
ただし空亡も単純に悪いと判断してはいけません。
空は一時的に結果がないことを示す場合もあり、出空、冲空、填実の時に変化が起きる場合もあります。
たとえば消息を問う場合、父母爻が空なら、知らせが今はまだ来ていない可能性があります。
財を問う場合、財爻が空なら、お金が今はまだ位置についていない可能性があります。
恋愛を問う場合、応爻が空なら、相手の状態が不明確、または場にいない可能性があります。
空亡は動爻、月日、応期と合わせて判断する必要があります。
16. 生剋冲合:関係がどのように作用するか
六爻判断では、五行の生剋冲合が非常に重要です。
基本関係には次があります。
- 生:支持、助け、滋養。
- 剋:圧力、制約、阻害。
- 冲:衝動、変化、破り開くこと。
- 合:牽連、協力、合住、縛り。
- 墓:収納、入庫、隠れ。
- 空:一時的に実がない。
- 破:損傷、不安定。
たとえば次のようになります。
- 用神が世を生じるなら、事柄が自分を助けます。
- 世爻が用神を生じるなら、自分が事柄のために付与します。
- 用神が世を剋するなら、事柄が自分に圧力を与えます。
- 世爻が用神を剋するなら、自分が事柄を制御します。
- 用神と世爻が相合するなら、自分と事柄に牽連があります。
- 用神が冲されるなら、事柄の変化が大きくなります。
- 用神が墓に入るなら、事柄は収められ、隠れ、または一時的に動きにくくなります。
これらの関係によって、六爻は具体的な問いを細かく分析できます。
17. 応期:事柄がいつ起きるか
六爻では応期を判断しようとすることもできます。
応期とは、事柄が発生する、または結果が出る可能性のある時間点を指します。
応期判断では次を見ます。
- 用神がいつ旺じるか。
- 動爻がいつ応じるか。
- 冲されたものがいつ合に逢うか。
- 合されたものがいつ冲に逢うか。
- 空亡がいつ出空するか。
- 墓庫がいつ冲開されるか。
- 月日がいつ重要な爻を引き動かすか。
応期判断は六爻の中でも難しい部分です。
初学段階では、精確な時間を早くから追求しすぎないほうがよいです。
より成熟した方法は、まず次を判断することです。
- 事柄に機会があるか。
- 障害はどこにあるか。
- 現在に力があるか。
- 傾向は動いているか静止しているか。
- その後で可能な時間を見る。
最初から「何日に起きるか」だけを問わないようにします。
18. 六爻判断の基本思考
基本的な六爻判断は、通常次の順序で進められます。
第一歩:問いを明確にする
まず何を問うているかを知ります。
六爻は問いが不明確なことをもっとも嫌います。
第二歩:用神を定める
問いが異なれば、取る用神も異なります。
財を問うなら財爻、仕事を問うなら官鬼、文書を問うなら父母、子どもを問うなら子孫を見ます。
第三歩:世応を見る
世は自分を代表し、応は相手または外部を代表します。
世応関係を見て、双方の状態を理解します。
第四歩:用神の旺衰を見る
用神は月日から生扶を受けていますか。
動いていますか。
空亡していますか。
冲剋されていますか。
墓に入っていますか。
第五歩:動爻と変爻を見る
どの爻が動いていますか。
動爻は誰を生じ、誰を剋しますか。
動いた後に何へ変わりますか。
化進、化退、化回頭生、化回頭剋がありますか。
第六歩:全体傾向を見る
事柄が成る可能性、抵抗がどこにあるか、誰が主動しているか、どこに変化があるか、どのように対応するかを総合判断します。
19. 六爻は単純な断語ではない
六爻を学ぶとき、もっとも犯しやすい誤りは断語を暗記することです。
たとえば次のようなものです。
財爻が旺じれば財を得る。
官鬼が動けば災いがある。
兄弟が動けば破財する。
子孫が動けば必ずよい。
応爻が空なら相手に気持ちがない。
これらはあまりに単純です。
六爻は必ず問いと合わせて理解しなければなりません。
官鬼は仕事の問いでは職位になり、疾病の問いでは病象になり、圧力の問いでは負担になり、女性の恋愛の問いでは対象になることがあります。
財爻はお金の問いでは財であり、男性の恋愛では対象になることがあり、顧客の問いでは資源になることがあります。
兄弟は協力の問いでは仲間になり、財の問いでは競争や分財になることがあります。
父母は契約、消息、証明書の問いでは鍵になる可能性があります。
したがって六親に固定した吉凶はありません。
具体的な問いの中で理解する必要があります。
20. 六爻の学習順序
六爻には規則が多いため、学習時に急ぐ必要はありません。
推奨される順序は次のとおりです。
- まず六爻とは何かを理解する。
- 排卦と装卦を学ぶ。
- 世爻と応爻を理解する。
- 六親を理解する。
- 六神を理解する。
- 用神の取り方を学ぶ。
- 動爻と変爻の読み方を学ぶ。
- 月建と日辰の読み方を学ぶ。
- 旺衰、空亡、生剋冲合の見方を学ぶ。
- 最後に応期と総合判断を学ぶ。
最初から速く断じることを追求すると、誤判しやすくなります。
六爻は細密な体系であり、構造感を一歩ずつ築く必要があります。
21. 本章の重点
本章では次の重点を覚えておく必要があります。
- 六爻は六画卦を基礎にした構造化された問事システムです。
- 六爻は周易と密接に関係しますが、卦辞や爻辞を読むだけのものではありません。
- 六爻は梅花易数より細かく、世応、用神、六親、月日、動変をより重視します。
- 世爻は通常、自分または主方を代表します。
- 応爻は通常、相手または外部を代表します。
- 用神は問われている事柄を代表し、判断の核心です。
- 六親は卦中の爻を現実の人事テーマへ変換します。
- 六神は事柄の気象を補助的に観察しますが、単独で吉凶を決めることはできません。
- 動爻は事柄の中で現在変化している要因を示します。
- 月建と日辰は爻の旺衰に影響します。
- 空亡は一時的に実がない、または未確定であることを示しますが、永遠に結果がないという意味ではありません。
- 六爻判断は、問い、用神、世応、動変、月日、生剋冲合を総合して見る必要があり、断語の暗記だけでは不十分です。
22. よくある質問
六爻と梅花易数はどちらが正確ですか。
どちらがより正確かを単純に比較すべきではありません。
梅花易数は象数の直観に寄り、六爻は構造の細密さに寄ります。
簡単で速い問いには梅花易数を使えます。
複雑で具体的な問いには、六爻のほうが細かい分析に適しています。
六爻は卦名だけを見るものですか。
違います。
六爻は卦名だけで判断することはほとんどありません。
用神、世応、六親、動爻、月日旺衰、生剋冲合をより重視します。
世爻は必ず私を表しますか。
多くの問事では、世爻は自分または質問者を表します。
ただし具体的な問いでは、文脈に合わせて柔軟に理解する必要があります。
応爻は必ず相手を表しますか。
相手を含む多くの問いでは、応爻は相手または外部を表します。
ただし一部の問いでは、応爻が環境、対象、または事柄の反応面を表すこともあります。
用神は八字の用神と同じですか。
違います。
六爻における用神は、問われている事柄を代表する爻です。
八字における用神は、命局のバランスと成用の鍵となる五行または十神です。
両者は異なる概念です。
六神は直接吉凶を判断できますか。
できません。
六神は気象を補助的に観察するものです。
核心はなお用神、世応、動爻、旺衰、生剋冲合です。
23. 用語表
| 中国語用語 | 英語表現 | 説明 |
|---|---|---|
| 六爻 | Liu Yao / Six Lines | 六画卦を基礎にした構造化された問事システム |
| 世爻 | Self Line | 多くの場合、自分または主方を表す |
| 应爻 | Other Line | 多くの場合、相手または外部を表す |
| 用神 | Useful Line / Key Line | 問われている事柄を代表する核心の爻 |
| 六亲 | Six Relatives | 父母、兄弟、子孫、妻財、官鬼などの関係分類 |
| 六神 | Six Spirits | 青龍、朱雀、勾陳、螣蛇、白虎、玄武 |
| 动爻 | Moving Line | 変化が発生する爻 |
| 变爻 | Changed Line | 動爻が変化した後に形成される新しい爻 |
| 月建 | Month Branch | 当月の地支であり、爻の旺衰に重要な影響を持つ |
| 日辰 | Day Branch | 当日の地支であり、爻の旺衰と応期に影響する |
| 空亡 | Emptiness | 一時的に実がない、未確定、または力が浮いている状態 |
| 生克冲合 | Generation, Control, Clash, Combination | 爻と爻の間の基本作用関係 |
| 应期 | Timing of Event | 事柄が発生する、または結果が出る可能性のある時間点 |
24. 復習項目
- 六爻とは何ですか。
- 六爻と周易にはどのような関係がありますか。
- 六爻と梅花易数にはどのような違いがありますか。
- 六爻はどのような問いの分析に適していますか。
- 六爻はどのような専門判断を代替してはいけませんか。
- 世爻とは何ですか。
- 応爻とは何ですか。
- 六爻における用神とは何ですか。
- 六親はそれぞれどのような現実テーマを表しますか。
- 六神にはどのような作用がありますか。
- 動爻はなぜ重要ですか。
- 月建と日辰はなぜ重要ですか。
- 空亡は初歩的にどのように理解できますか。
- なぜ六爻は断語の暗記だけでは不十分なのですか。
25. 次章の予告
次章:
次章ではさらに次の内容を説明します。
- 六爻ではどのように起卦するか。
- 銅銭起卦とは何か。
- 数字起卦と時間起卦をどのように理解するか。
- 装卦とは何か。
- 六親をどのように排列するか。
- 世爻と応爻をどのように確定するか。
- 六神をどのように安置するか。
- なぜ六爻の排盤は厳密でなければならないのか。
次章を学び終えると、読者は次を理解できます。
六爻判断の第一歩は、すぐに解釈することではなく、まず卦を明確に排することです。卦象、六親、世応、六神、動変が明確になってはじめて、その後の判断に基礎ができます。
